Ubuntu 24.04のインストール

弊社TEGSYSではカスタムPCのプリインストールOSとしてUbuntuを選択可能です。
これまでUbuntu 22.04をLTSリリースとして取り扱ってまいりましたが、2024年4月に最新のLTSとなるUbuntu 24.04がリリースされました。
今回はUbuntu 24.04のインストールテストを行いましたので、その概要を紹介いたします。

[目次]

カーネル
UI
インストール時の設定
ビデオカードドライバ、CUDA Toolkitについて

カーネル

標準でインストールされるLinuxカーネルのバージョンが6.8.0となりました。
これにより、より新しいハードウェアがサポートされます。
弊社モデルPCのTEGSTAR Professional EXやRADIC 1CPUモデルへのインストールを行いましたが、問題なくインストールが完了し、CPU内蔵オンボードグラフィックも利用可能でした。

UI

下の画像の通り、基本的なUIレイアウトはUbuntu 22.04から大きな変更はありません。
これまでUbuntuを利用していたユーザーであれば、迷わずに操作を行うことができます。

インストール時の設定

インストール時の手順には変更が加えられています。

これまでのUbuntuでは、GUIによるインストールは対話式で各種設定を選択しインストールを行う形式のみが提供されておりました。
Ubuntu 24.04では新たにスクリプトを用いた自動インストールに対応しています。
※具体的には、下記画像の「自動インストール」がそれにあたります。

自動インストールは.yamlファイルに各種設定を記述し読み込ませることで、対話式インストールの場合にユーザーが明示的に選択する各種設定を自動化するものです。
今回の記事では自動インストールのテストは行っておりませんが、この機能の用途としては以下のような使い方が考えられます。

自動インストール機能の用途例
・同じ構成のハードウェアに同様のインストールを繰り返し行う
・最初にインストールする際にあらかじめ設定をスクリプトに記載しておき、再インストールの際に設定作業を簡略化する

なお、従来のようにインストールを進めたい場合は「対話式インストール」を選択します。
こちらのインストール方法では、パーティション構成などを選択しながら進めることが可能です。

ビデオカードドライバ、CUDA Toolkitについて

弊社にて出荷するUbuntuインストールPCには、高度なグラフィック機能の利用やCUDAによるGPGPUを想定して、NVIDIA製のビデオカードを搭載する場合が少なくありません。
そのため、現在のUbuntu 24.04にてNVIDIAドライバやCUDA Toolkitのインストールを正常に行うことができるか確認しました。

NVIDIAドライバに関しては、Ubuntuの公式リポジトリ (Ubuntuの「追加のドライバー」にて提供されるもの) からのインストールは可能でしたが、NVIDIA社が公開しているサードパーティリポジトリは、2024/06/03現在Ubuntu 24.04の正式なサポートが開始されていません。そのため、NVIDIA社リポジトリからのNVIDIAドライバを導入することはできませんでした。CUDA Toolkitに関しても同様です。
この点に関しては、順次NVIDIA社での対応が進むものと思われます。

以上、簡単ではありますが、Ubuntu 24.04の概要について紹介いたしました。
弊社でもさらに検証を行った後、モデルPCのプリインストールOSを更新し、Ubuntu 24.04に対応する予定です。

 

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