第13/14世代Coreシリーズにおけるマイクロコード・アルゴリズムの問題に伴うBIOSアップデートの方法[ASRock製マザーボード]

 

この記事は、第13/14世代Coreシリーズを搭載したテグシス製PCをご購入のお客様に向けた情報です

第13/14世代Coreシリーズにおいて、マイクロコード・アルゴリズムの問題によって意図しない電圧が要求されることでCPUに障害が発生し、アプリケーションのクラッシュ/フリーズなど、動作が不安定化する事象が報告されています。

参考:July 2024 Update on Instability Reports on Intel Core 13th and 14th Gen Desktop Processors – Intel Community

この問題を修正するため、下記手順をご参考に、Intelよりリリースされた電圧を制限するマイクロコード・パッチ (0x129) を組み込んだBIOSバージョンへのアップデートをお願いします。

・ASUS製マザーボードのBIOSアップデートはこちら

・Supermicro製マザーボードのBIOSアップデートはこちら

ASRock製マザーボードでのBIOSアップデート方法

(1) BIOSファイルのダウンロード

ご利用のPCに搭載されているマザーボード {マザーボード型番}のマイクロコード・パッチが組み込まれたBIOSファイル(BIOSバージョン:{BIOSバージョン})を下記メーカーサイトよりダウンロードします。

マザーボード型番 BIOSバージョン DLリンク(メーカーサイト)
Z790 Steel Legend WiFi 18.01 Link
Z790 Taichi 16.01 Link

マザーボードの型番が分からない場合は、以下の方法で確認できます。

方法1:DirectX診断ツールを使う
  1. Windowsの検索ボックスに「dxdiag」と入力
  2. DirectX診断ツールを起動
  3. 「システム」タブの「システムモデル」でマザーボードの情報を確認
方法2:コマンドプロンプトを使う
  1. コマンドプロンプトを管理者権限で起動
  2. 右記のコマンドを入力:wmic baseboard get product
  3. マザーボードの型番が表示される

(2) BIOSアップデート用のUSBメディアを作成する

ダウンロードしたzipファイルを解凍し、展開された.ROMファイルをFAT(FAT16)もしくは32形式でフォーマットされているUSBフラッシュドライブのルートディレクトリに保存します。

(3) PCの起動

手順(2)で作成したBIOSアップデート用USBメディアをPCに接続したうえで、電源ボタンを押してPCを起動します。

(4) BIOS画面の表示

マザーボードのロゴ画面にて[Delete]キーを何回か押下してBIOS設定画面を表示します。

(5) Advanced Modeへの切り替え

BIOS設定画面が表示されたら、

Tool > Instant Flash

を選択します。

 

(6) BIOSアップデートを実行

読み込んだ.ROMファイルのBIOS情報が表示されます。
マザーボードの型番・BIOSバージョンに間違いがなければ、”Yes”を選択することでBIOSアップデートが始まります。

※BIOSアップデート中は、絶対にPCの電源をシャットダウン/再起動したり、 USBフラッシュドライブを取り外したりしないでください。

(7) .CAPファイルの選択

BIOSアップデートが完了するとダイアログが表示されますので”OK”を選択すると再起動します。

【お願い】

弊社の検証でも、マザーボードの電力供給設定がIntelの推奨値を超える場合に問題が発生することを確認しています。CPUが熱設計を上回る動作をしてしまうため、Tjunction max (CPU内部の上限温度) に達する場合があります。

この問題への対応として、弊社出荷時点では以下のBIOS設定を行っています。

  • BIOSのTurbo Boost機能の消費電力を制御する項目に、Intel公称値の消費電力を設定

しかし、BIOSアップデートを実施すると上記の設定が初期化されてしまいます。
そのため、お手数ですが、BIOSアップデート後には該当項目の再設定をお願いいたします。
設定方法は、納入時に同梱している「ご使用前にお読みください」のリーフレットをご確認ください。

このエントリーをはてなブックマークに追加