第13/14世代Coreシリーズにおけるマイクロコード・アルゴリズムの問題に伴うBIOSアップデート方法[Supermicro製マザーボード]

この記事は、第13/14世代Coreシリーズを搭載したテグシス製PCをご購入のお客様に向けた情報です |
第13/14世代Coreシリーズにおいて、マイクロコード・アルゴリズムの問題によって意図しない電圧が要求されることでCPUに障害が発生し、アプリケーションのクラッシュ/フリーズなど、動作が不安定化する事象が報告されています。
参考:Intel Core 13th and 14th Gen Desktop Instability Root Cause Update – Intel Community
この問題を修正するため、下記手順をご参考に、Intelよりリリースされた電圧を制限するマイクロコード・パッチ (0x12B)を組み込んだBIOSバージョンへのアップデートをお願いします。
はじめに : BIOSバージョンを確認する方法
現在のBIOSバージョンは下記の手順でご確認いただけます。
- 電源ボタンを押してPCを起動します。
- マザーボードのロゴ画面にて[Delete]キーを何回か押下してBIOS設定画面を表示します。
- BIOS設定画面の Main > BIOS Version の項目に現在のBIOSバージョンが記載されています。
現在のBIOSバージョンが本ページに記載のバージョンよりも古い場合、最新BIOSへのアップデートを実施いただけますと幸いです。
Supermicro製マザーボードでのBIOSアップデート方法
(1) BIOSファイルのダウンロード
ご利用のPCに搭載されているマザーボード X13SAQのマイクロコード・パッチが組み込まれたBIOSファイル(BIOSバージョン:4.1)を下記メーカーサイトよりダウンロードします。
マザーボード型番 | BIOSバージョン | DLリンク(メーカーサイト) |
X13SAQ | 4.1 | Link |
(2) BIOSアップデート用のUSBメディアを作成する
ダウンロードしたzipファイルを解凍し、展開されたファイルのうち”BIOS_X13SAQ-1C57_20241024_4.1_STDsp.zip”内に圧縮されているフォルダ”BIOS_X13SAQ-1C57_20241024_4.1_STDsp”をFAT(FAT16)もしくは32形式でフォーマットされているUSBフラッシュドライブのルートディレクトリに保存します。
(3) PCの起動
手順(2)で作成したBIOSアップデート用USBメディアをPCに接続したうえで、電源ボタンを押してPCを起動します。
(4) BIOS画面の表示
マザーボードのロゴ画面にて[F11]キーを何回か押下してブートメニューを表示します。
(5) the Build-In UEFI Shellを選択
ブートメニュー画面が表示されたら、”the Build-In UEFI Shell”を選択します。
(6) BIOSアップデート用USBメディアの特定
UEFIシェル画面が表示されたら、”Mapping table”の項に表示されている一覧より、手順(2)で作成したBIOSアップデート用USBメディアを特定します。
(通常fs0として認識されますが、構成によっては異なる場合があります。)
(7) BIOSアップデートを実行
プロンプトに
fsX: (Xには手順(6)で確認した数字が入ります。 例:fs0:)
cd BIOS_X13SAQ-1C57_20241024_4.1_STDsp
flash.nsh BIOS_X13SAQ-1C57_20241024_4.1_STDsp.bin
と入力することで、BIOSアップデート作業が始まります。
※BIOSアップデート中、絶対にPCの電源をシャットダウン/再起動したり、USBフラッシュドライブを取り外したりしないでください。
(8) .CAPファイルの選択
BIOSアップデートが完了するとメッセージが表示されますので、電源スイッチでPCをシャットダウン後、再起動しして正常に起動することをご確認ください。
【お願い】 弊社の検証でも、マザーボードの電力供給設定がIntelの推奨値を超える場合に問題が発生することを確認しています。CPUが熱設計を上回る動作をしてしまうため、Tjunction max (CPU内部の上限温度) に達する場合があります。 この問題への対応として、弊社出荷時点では以下のBIOS設定を行っています。
しかし、BIOSアップデートを実施すると上記の設定が初期化されてしまいます。 |